1月6日
(以下は映画『バトルロワイアル』のネタバレをけっこー含んでます。でもまぁ公開されて日も経ってるし、良いだろうってことでそのまま表示させてます。気をつけてください)
昨夜、(一部で)話題の映画『バトルロワイアル』を見てきた。
何だあの映画は、原作の良さを全て消しているではないか、秋也があんなにカッコイイわけがない、シナリオを改悪してどうするのだ、オレにやらせろバカヤロー、などと書くことになるんだろうなぁ、と『死者の学園祭』の経験から予想していたのだが、それは外れた。勿論良い方向へ外れたのだ。
なかなか良かった。
そりゃ、シナリオは大幅に削られていたし、原作の妙なノリという面は失われたいた。矢作好美は洋ちゃんと首吊っている場面が出ただけだったし、滝口優一郎など裸で寝ている場面しか出て来てはいなかった。好きだった名シーンが見られなかったわけだが、それは2時間弱という時間内に収めなくてはならないのだから当然とも言える。それでも良かったと思うのは切り貼りの仕方が上手かったからだろう。うまく主人公が出てくるシーンをつなげていたと思う。オリジナルの「キタノ」も無難に味を出していた。
ツッコミ所と言えば、優勝者が囲まれて騒がれる場面がなかった所かな。そこが唯一話の筋がおかしかったところだ。キタノを絡めたのでつじつまが合わなくなった、ってとこ? ま、仕方ないか。
七原秋也は原作と変わらずヘタレで良かった。と言うか原作以上のヘタレ具合だ。手榴弾をなげ返さなかったし、怪我人なのに落下しようとする女子を助けようとするシーンもなかった。「俺が守る」と言いながら何の役にたってない所など最高だ。川田の引き立て役として申し分のない働きを見せた。そう、原作以上の役立たずを演出した監督に乾杯。
川田は原作と変わらずカッコイイ。山本太郎という配役も良かった。そう、原作の川田もとても16前後には見えない奴だったから、20代中盤のこいつを起用したのは大当たりだったと思う。「当たり前や、俺は医者の息子やぞ」「コックの息子やぞ」という天丼、これが最後にもう一度出てくるところ、ちょっとした演出なのだが、好きだ。
サードマン・三村。こいつは原作よりも活躍した一人だ。ハッキングも成功させてたし。簡単に侵入される政府のコンピュータはアレだとは思うが、まぁ、それがないと見せ場がないとも言えるので、映画の演出上当然の策かもしれない。「もしかしたら」と思わせる、一番盛り上がるシーンだったかも。ただここで「もしかしたら」と思わせた分、ラストの川田の策がイマイチに思えたってのも確か。為す術のない中でこその、原作のラストだと思うから。
桐山和雄はこの映画でもっとも失敗した演出だと思う。殺戮マシーンとしての役割を果たしただけで、人間としての深みを伴っていない、ただのバカとも言える役になり下がっていた。もっと知的と言うか、虚無を感じさせる演出は出来なかったものか。最後にやられるときも不気味にニヤーっと笑うし。あれはイカンね。三流ホラーみたいだ。「謎の転校生」という設定も、どこにも活かされていない。この役に関しては文句しか出てこないな。
相馬光子は、ちょっと配役がね。見るからに怖かった。もっと「天使のように可愛い風貌」の役者を起用して、そんな人が殺戮をくりかえすと言うギャップを出して欲しかったな。あと、これも殺戮マシーンとして働いた後死ぬだけと言う、その背景を匂わせる演出がなかったのが惜しまれる。「奪う側に廻りたかっただけ」という台詞だけでは足りなかったと思う。
千草貴子は原作の妙なノリをちょっとだけだが映画に持ち込んでくれた。あと弘樹にラブラブっぽかったのがちょいイメージと違った。まぁ、感想としてはそのくらい。
杉村は、あまり目立ってなかった。行動としては一応原作通りではあるのだが、どういうキャラなのか表現しきれないまま終わった感じがする。やはり短い時間に詰め込むと舌足らずで終わってしまうね。
で、オリキャラのキタノ。原作のサカモチキンパツ先生のノリも好きだったんで、残念と言えば残念。でも、オリキャラとしては上手いことバトロワの設定にからめて作ってあると思う。「学級崩壊の面も映画に組み入れたかった」と監督が言っていたが、成功したのではないだろうか。中川が相馬に殺されそうなときにご都合的に出て来たり、最後に中川に向けた銃が実は水鉄砲だったり、ありがちな展開で終わってしまったとも言えるが、こういう定石通りってのも良いのではないだろうか。
最後、秋也と中川が二人で逃げてるシーンで終わったが、原作を読み終わったときと同じ感想が出てきた。
この二人だけじゃ、その日のうちに捕まるな。
1月4日
皆様、新年明けましておめでとうございます。
21世紀もどうぞヨロシク。
と、これだけ書いて終わっても仕方がないので何か書こうかとも思うが、今は特に書くことがないのである。お前は勇者だ魔王を倒してこい、なんていう依頼は来ないし、バスに乗ってたら突然拉致されてクラスメートと殺し合いをさせられたりもしないし、ヤングジャンプで連載が始まったキャプ翼で葵シンゴの扱いがアレだと言う事実に腹をよじったりもしていないのである。
この年末年始は更新作業の空白期間であったが、その理由は何も書くことがなかったからである、と言うのはウソで、ただ単にサボっていただけだ。いや、違うな、サボリではない、そう、ボクには充電期間が必要だったのだ。うむ、充電期間、なんと便利な言葉だろう。作者急病で云々、という週刊誌に付き物の言葉と同じくらい便利だ。ホントのところ、何やかやと書くべきネタはあったのだ。まぁそんなことはどうでも良い。言い訳をする筋の問題でもない。ボクは長期間更新停止している時もトップページなどに「これこれの日時まで更新停止します」といった表示を出さない。何故なら、個人サイトが更新作業を中断していたとしても、そんなことは世の中に何の影響も与えないことが明白だからであり、公開すべき情報と隠匿すべきそれとを区別することがネットと言う社会の隅っこに細々と生息する人間として必要不可欠なマナーであり自衛手段であることを理解しているからだ、というのは表向きの理由で、ホントは「ああ? 年明けまで更新停止? わざわざトップページに書きやがって、誰もそんなん気にしちゃいねーっつーの。自意識過剰なんじゃねぇかコイツ、けっ」と思われるに違いないという恐怖からである。
いや、本当はそういうことをちゃんと書いて、訪問者から「再開を楽しみにしてます」などの言葉を貰ったり、そのネットから離れていた期間中に沢山の激励&感想メールを貰って再開後に「ただいまメールの返信が滞っておりますがすみません。でも絶対返事書きます」などの表示もしてみたいのである。しかし、特にメールは返信を滞らせるほどの数を貰ったことがないので、出来ないのだ。悲しい。誰かボクに、返信作業が滞ってしまうほど沢山のメールを下さらぬものか。
まぁ、そんな充電期間中の年末、ボクは『Red Zeppelin』のハイエロファントさんにオフで遊んで貰った。彼は、平日のお昼はヒマなんです、かまってやってください、是非ともお会いしたいのです、というボクの我が侭な要望に応えてくれた紳士である。
ボクは紳士と御茶ノ水駅前で待ち合わせをして、その容貌と物腰の爽やかさに目眩を感じながらも何とか挨拶を交わし、そして、一度行ってみたかった神宮球場横にあるバッティングセンターへ連れていって貰った。久々にバットを握ると言うことで、最初は80-90km/hという最も遅い時速に設定したのだが、これがまたタイミングを取りづらいのなんの。徐々に当てられるようにはなったが、その時でもフォームは前のめりである。チェンジアップを投げられたらこういう体勢になるに違いない。そこで設定を一段階速くしてみたら、今度は速くて当てるのさえ難しいではないか。変化球に至ってはかすりさえしない。あんな変化球は大魔人だって投げられないに違いない、とボクは思った。その上球種を混ぜられたら手も足も出なくて当たり前ではないか。3回分(1000円)のカードを買って、何とか最後の方では時たま良い当たりが出る様にはなったが、一番簡単な球を続けてもらってようやく、であり、左打席でガンガン飛ばしていた紳士とは比べようがなかった。ボクは上原を滅多打ちにする彼に、「全部の球種を待つなんて無理だよね」と言いながら(*1)キタノ選手を引き合いに出して語る彼に、羨望と尊敬の眼差しを向けたのだった。
その後はデニーズで軽食をとりながらカープトークやネット関連の話を繰り広げた。そしてシーフードドリアとコーヒーを奢って貰ったボクは、紳士に永遠の忠誠を誓ったのだった(心の中で)。
(*1)キタノ選手:漫画の『山下たろーくん』に出てくる一部の隙もない打者。投手は打席に立つキタノさんを見るとどこに投げても打たれそうな気になる。ストライクゾーンに彼のバットの幻影が無数に見えるからだ(類似品:『スラムダンク』桜木花道のフンフンディフェンス。あれは幻影じゃないけど)。こういうネタがすんなり出て来、しかもそのネタをフラれた相手が当たり前のように理解出来る、これこそジャンプ世代の会話の特徴であるに違いない(思い込み)。