【カープ帳】(2001年7月〜9月)



9月27日

 例えばボクシングマンガの『はじめの一歩』内の試合では、初っ端に優勢な方はジョルトのカウンターをくらって逆転負けを喫します。これは一歩だけでなく、少年漫画では大抵そのような展開になります。と言うか、ならなければ劇的でないからそういう展開でなくてはならないのです。
 少女漫画でも、初っ端はライバルの女の子が片思いの彼と仲が良くて、もうダメだと主人公の女の子が泣くのに実は彼は彼女のことが好きで実は両思いだったよ大逆転って展開が多いです。
 漫画は劇的でなければ読者がついてきません。

 つまり、大阪近鉄が主人公で読売は端役だと言うことです。

 ――でもそうなると端役に追い詰められるカープは何なんだってことになりますね。盲点でした。
 なので読売は悪の大魔王ってことにして、カープはその魔王を退治する勇者ヤクルトの随従員ってことにします。ドラクエ5で言えばピピンです(印象薄っ)。

 何にしてもカープは脇役。
 来季こそは主役になろう。

 昨日の大阪近鉄の優勝シーン。
 スカパーで北川の逆転サヨナラ満塁ホームランを見てたけど、鳥肌が立つと同時に、とても羨ましくて、そしてとても悲しかった。



9月25日

 倭建命(ヤマトタケルノミコト)の字から分かるとおり、建と言う文字には「勇猛さ」「雄雄しさ」といった意味があります。このような字を持つ子供の名付け親は、もしかしたら人の世に名を轟かす「建男」(たけきを。勇猛な男の意)になって欲しいと願い、この字を選んだのかもしれません。
 つまり何が言いたいのかと言うと、名は体(格)を表すが性格には影響を与えないと言う事です(間違い)。

 東出のエラーが増えています。
 捕球時、送球時ならばまだ分かるのですが、捕球してからポロリというのが続きました。一年出ずっぱりで疲労困憊状態なのでしょうか。もしそうだと仮定して話を進めると、
「若いくせにだらしない」
 と言う声が出てくるかもしれません。
 しかし逆に、「若いから体が出来ていない」ということも考えられます。特に東出は一年目から一軍でやることが多く、プロにしては小さめの体のわりにじっくり体力づくりをする時間がなかったのですから。まだまだこれからの選手なのですから、暖かい目で見守りたいと思います。
 まぁそれはそれとしても、一つ一つの動作を確実に行って欲しいものです。あんなプレイをされると、そのときのマウンドの投手のファンが怒り狂って光線を吐いてしまいます(蛇的に言うと「キシャーッ」って感じ)。

 うーん、高橋建は一気に二桁勝利しておきたかったですね。
 玉木重も抹消になっちゃったし、10勝カルテットの誕生は無理ですか。せめて「双璧」くらいは出来て欲しいものです。黒田一人で「カープ投手陣の至宝」なんて事態は避けなければなりません。



9月24日

 ベテラン選手は先を見通して働くと言います。
 例えば、チームの成績不振が原因でオフに監督交代、そんな情報が確認されると「今の監督に良い所を見せても無駄」などと考えたりします。そのような気がなくても、意識の片隅にそんな考えが漂う、それは仕方のないことです。以前カープでも達川新監督就任が八月に明らかになっちゃってましたが、このような情報の漏洩は本来あってはいけないことなのです。

 それはさておき。
 今日はとっておきの代打・前田が打ちました。
 凡退するときは非常にあっさりしているため、「前田が出て来ても打ってくれない。何がとっておきだ」と信じているファンも多いでしょう。前田などどうでも良い場面で出てくるだけのファンサービス要員だ、と考えている人もいるでしょう。僕もそう思ってます。しかし、成績を見ると意外に打率も良いしなかなかの仕事はしてくれてます。
 ここら辺に前田の老獪さ(まだ若いくせに)が垣間見えますね。
 つまりですね、彼の考え方としては

「えーっと、何打席凡退したっけ。げ、そろそろ打っとかないと三割キープ出来ねぇじゃん。仕方ねぇなぁ」

 カキーン。

 とまぁ、こういうわけなのです。
 彼は天才打者であり、打とうと思えばいつでも打てるためこういう職人芸を見せてくれると言うわけです。これからも代打で出てきたときは、二打席凡退したあと一打席仕事をする、そんな活躍を見せてくれるはずです。そして「前田様なら必ず打ってくださる」と異様な期待をしなければ「カープにはとっておきの代打がいる」と言うのもあながち嘘でもホラでもないのかもしれません。

 今日はあるベテラン選手の生態を紹介してみました。
 あでゅー。



9月23日

 今日は浜スタに観戦に行って来たわけですが、帰ってきてから知った観客発表27000人には愕然としました。昨日も24000人入っていたみたいです。昨日はブラウン管越しで、今日は現場で見たんですが、どこからどう見ても2万にさえ届いてませんでした。
 しかし、まさかこんな水増し発表をいい大人がするわけがありません。これは何か重大な見落としをしている、とボクは考えました。うんうんと三秒くらい唸ったそのとき、はっちゃけました。
 そうです。おそらく、あまりの試合のつまらなさに「3回終了まで観て帰ったお客」が1万人、いろいろあって遅れて入場した「4回表から見始めた客」が1万人いたのでしょう。このため、見ただけでは2万に足りない観客数に見えたのです。
 東京ドームの観客数疑惑もこの考えを適用すれば納得です。そう、客席数は55000もないのにどうして、とか明らかに空席が多いのに何故とか、色々言われていましたが発表数が間違っていたわけではないのでしょう。当たり前ですよね、そんな虚飾を好む知能の低い行いをいい大人がするわけないですもんね。自分がもしそんなことをしたら、と空想しただけでも自殺したくなるほど恥ずかしい所業ですもんね。

 謎はすべて解けた!



9月18日

「ねぇ、カープ観に行かない?」
「弱いからやだ」

 このように、カープが弱いと女性にデートを申し込むときに使える誘い文句がひとつ減ってしまうので、カープは強くなければいけないと思うのです。
 それに今日のような試合をしてしまうと、ご宿泊の時間帯を目いっぱい利用しようと意気込んでいた人間をヘコませてしまいます。試合時間は出来るだけ短くなるように努力しなければなりません(せめて22時前には終わらせて)。さらに試合後もしばらく興奮が持続するくらいの展開を魅せてくれるとモアベター。

 カープ球団のサービス向上を願い、この意見を今度営業部に送ってみます(門前払い)。



9月16日

 カープが連勝を続け、そして止まり、やや負けがこんでくるなど面白い展開を見せ始めた期間に更新作業が出来なかったことが残念でならない。更新停止していたのはPCに触れなかったと言うのが主な理由である。もし触れていたならば、この激動の時代を迎えた選手たちの愛と友情の物語を原稿用紙1000枚分以上書いて同人誌にし10000部売り払って長者となった妄想をしながらエロゲーにあきくれていただろう。
 しかし野球ファンとは不可解な人種である。もう今年は終わりだ、面白くない、見る価値がない、などと言いながらも贔屓チームの試合を見続けているのである。しかも選手たちの良いプレーを褒めるよりも不平不満を言う事の方が多いのである。どうせなら良い所だけ見て精神の高揚を計れば良いだろうに。何故わざわざヘコもうとするのだろう。これは一体どのような心理状態がもたらすのだろうか。とても興味をひかれた。
 ボクがこの卓越した頭脳で分析したところによると、おそらく日本経済の行き詰まり、思想的閉塞感、人間関係確立手法の過渡期であることなど、暗い社会的な要因からなる現象ではないかと思われる。このような時代においては、人の思考と言うものは社会全体から生み出された目に見えない波のようなものに押し流されてしまうのだろう。個々の思想が全体のそれによってかき消されてしまうのだろう。それは歴史が証明している。

「そうは思わないか、親友」
「褒めるよりけなした方が玄人っぽく見えるからじゃねーの?」

 ボクはまだ修行が足りないようです。



9月6日

 神宮球場に行って来た。
 何のためにかは言わずもがなだろう。そう、エビスビールのねーちゃんの短パン姿を鑑賞するためだ(違う)。
 実に有意義な観戦だった。何といっても、神宮で勝利試合を見たのはおそらく始めてだからだ。いつも試合が終わると「やってられっけー」とすぐ球場を後にするのだが、今回は引き上げてくる勇者たちに声援をあげ見送った。ありがとうござます、ありがとうございます野村様。

 高橋建は変化球が決まってなかったけど、カウントがまるでとれてなかったけど、頑張ってた(誉めてんのか?)。木村一のリードがうまくかわそうとし過ぎてるかなぁ、という節があったのが非常に悔やまれる。4回に浴びた逆転3ランは上手くった小野を誉めるしかないんだろうけど(神風も吹いてたし。一瞬前に出た金本を嘲笑うかのようにスタンドへ)、もう少しドンドン攻めたら良いのに、と思うとこが多々あったので。昨日の黒田へのリードもそうだったけど「若い捕手が陥りやすいパターン」という評は遠からずだと思う。
 ま、スリーベースヒットでの建さんの激走もみれたのでよしとしよう! でもあの犠牲フライの時とかちょいドキッとしてしまった。クロスプレーだったら危なかった……。もう少し投げて欲しかったけどやや球速も落ち気味だったし、まぁリリーフ陣も間隔あきすぎるといかんしね。3日空いてて明日も試合ないし。そんなこんなで。
 8勝目おめでとうございます。

 エディはエラーしたけど見事打撃で取り返しましたね。すごいです。30本いくよ。でもボクのなかのヒーローは野村かな。さすがでした。やはり内野には野村がいてくれなくちゃ困ります。



9月5日

 今日の先発は黒田。
 ありがとう、信じていたよ。
 明日もし雨で中止だったら泣くよ、ホント。



9月3日

 観戦マナーを知ろう!

1・Vメガホンは欠陥商品

 応援時には応援バット二本をポコポコ叩いて声援を送ろう。Vメガホンを(特に内野席で)叩くとカンカンと言う感じの音になって耳障りなのだ。すぐ後ろの席で延々Vメガホンを叩かれると難聴になりそうである。作成した人たちは何を考えていたのか。音が目立てば良いと言うものでもなかろうに。
 絶対にVメガホンは買ってはいけない。応援グッズを買うときはケチらずに。

2・ジェット風船を飛ばす時は心持ち後ろへ向けて

 カープの応援では7回の攻撃前に応援歌を歌った後ジェット風船を飛ばすわけだが、この時は風向きその他をなるべく考慮して、グラウンドへ落ちないように気をつけて飛ばそう。多くグラウンドへ落ちると回収しきれず、外野手も気になるだろう。
「ジェット風船は飛ばすな」と主張する人もいる。自らが信念に基づいて飛ばさないのはそれはそれで良いことだと思う。ただそのことを、例えばオフ会、例えばサークルのイベントなど親しい人だけが集まっているわけでもない場で声高に主張するのはやめた方が良いのではないかと思う。ジェット風船を飛ばしたくて球場に来る人もいるのだ。そんな人たちはそんな主張を聞いたら、躊躇い、ヘコみ、以降の観戦が楽しめなくなるかもしれない。

3・ビールをこぼしたら謝ろう

 ジュースもそうだが、こぼしてしまって前の席の人に迷惑がかかることがある。場合によっては荷物にひっかけてしまうこともあるだろう。その時「いやぁ、ごめんごめん」とヘラヘラ笑って済まそうとしてはいけない。
 常識なのだが、意外に多い。
 ただ広島市民球場の内野席の場合、これは設備の問題もある。席に紙コップホルダーくらい付けておいて欲しいものだ。年間指定席にさえないのだから困ったものである。

4・恋人同士で来ている方

 一次的接触を試みてんじゃねーよボケ!

5・記念撮影

 カップルはカップルor夫婦に写真頼めクソが!




9月2日

 仁志クンの先頭打者本塁打などなんのその。すぐ裏には再び打点大魔王と化したロペスが高笑いを響かせながら同点タイムリーヒットを打てば、続く野村は韓国100勝の看板倒れ投手から3ラン。同点に追いつかれたのもつかの間、西山が得意の大根切りで勝ち越しのタイムリーを打てば、金本の1000本安打、さらに緒方が読売を闇へと滅する極大消滅呪文を放ちトドメを刺した。
 投手陣はラドが「今期限り」をアピールするも、菊地原、鶴田、玉木重、小山田、酒井が無失点継投を見せ、「先発は何とか5回までもってくれれば」と中継ぎ勝負ならうちの勝ちと妄想している読売首脳陣を混沌の海へ沈めた。

 読売監督がその言行不一致ぶりを見せ付けたのは6回、2死2塁での金本の打席。マウンド上の桑田が男気を見せ勝負にいくもベンチは大慌て、投手コーチがマウンドへ赴き敬遠を指示した。「力と力の勝負をファンは見たがっている」「ファンを楽しませる野球をしたい」そんな発言をしていたのはどこの監督だっただろうか(1死2塁だったならまだ分からなくもないが)。
 もはや優勝など不可能なのだから、せめて「カッコイイ」ところを見せなくてどうする。逃げて逃げておこぼれの勝利を拾おうとするとは。読売監督の放言など、圧倒的優位に立っていた者の傲慢さを表すものでしかなかったと言う事か。やはり、桑田、清原と言った人材はこの球団にはふさわしくない。移籍してもらいたいものだ(KKファンの一言)。いや、松井や清水、高橋由伸などもそうだ。読売ににつかわしいのは仁志や川相、原コーチくらいだろう。

 カープ、奇跡の33連勝! 逆転優勝への扉は開かれた(妄想すな)



9月1日

「帳尻合わせやってるなぁ。もっと早く勝てよ」
 読売投手陣を粉砕し、8月の後半から勝利を重ねるカープを見て、友人がこう言い放った。
 ボクは憤慨した。
 何故そのような考え方をするのだ、最初から勝てるチームだったわけではない、今まで首脳陣と選手が共に苦闘して来た成果が今出始めているだけだ、負けがこむと言う逆境があったからこそカープは徐々に強くなって来たのだ、そんなことも考えず今年はつまらなかった現在の連勝は意味が無いみたいな発言をするとは何事だ。大体もっと早くから勝てるようなチームだったのなら苦労はなかったのだ。
「言いたいことは分かるけどな。投手陣はいいよ、でも野手はどうだ。ロペスや緒方が帳尻あわせをするかのように打ち始めたてるじゃん」
 こじつけでも辻褄が合えばそれに越したことはない、同様に帳尻あわせでも最終的な成績が良ければそれに越したことはない、法外な年俸を要求してこなければそれでいい、カッコイイところを見せてくれてるんだから黙って感動しろ、それに緒方は打ったのは今日だけだ、まだ帳尻あわせもしてくれるかどうか分からないぞ、とボクは強弁した。しかし自分でもこれ以上カープを弁護出来るかどうか自信がなかった。
「ま、来年は楽しみだよな」
 そう言ってくれた友人を見て、やはりカープファンに悪い奴はいないと再確認した。
 これが読売原理主義人間なら、読売が優勝出来ないことをセ球団がヤクルトに勝たないからだと罵倒をはじめ、日本人の風潮が舶来モノ至上主義に傾き始めたから巨人が勝てず日本経済が衰退したのだ、これだから日本人はダメだ、などとノータリンの論理を振りかざしたに違いない。さらに他球団を貶めるだけでは飽き足らず、巨人の選手も何をやってんだ長嶋様をちゃんと胴上げしろよ、と発言して脳が足りないことを証明しただろう。フジもテレ朝も日テレもNHKもテレ東もみんなみんな大嫌いだ。



8月31日

『三次元動作解析装置』と言う機器が導入されたのは皆さんご存知の通りだと思う。これにより今年大きな飛躍を遂げつつあるのが、長谷川と菊地原だ。長谷川だけならともかく、菊地原までがここまで重大な戦力に成長していることを考えると、このハイテク装置の実力を認めざるを得ない。今は矢野や広池さんがこの装置で解析されているらしい。担当の山根スコアラーは大変だろうけど、是非力になってあげて欲しい。

 そう言えば山根はスコアラーになり「若いから」と言う理由だけでコンピュータ部門に配置されたとか言う話があった。他の人たちは、つまりイヤがったと言うわけだろうか。

 これには一つ重大な示唆が含まれているような気がしてならない。

 澤崎が二度目の手術をしたことは、皆さん記憶に新しいことと思う。
 昨年手術をしたにも関わらず二度目の手術。沖縄キャンプに参加させ、そして投球練習をも再開させておいての二度目である。一度の手術で治らなくて、と言うのなら話は分かるのだが(それでも「ヤブ!」と言いたいけど)、投球させておいてのこの体たらく。
 ハッキリ言って、トレーナーなどは何をしているのか、と問いたい。選手の体調管理のため人数を増やしたこともあったが、案の定役に立っていない。故障が完全に癒えていない選手を使って再離脱を招く、そのことについて首脳陣だけを批判するのは、あるいは間違っているのかもしれない。トレーナーの進言を信じて「もう大丈夫だ」と思って使ったらやっぱりダメだった、みたいなこともあったのではないだろうか。そう想像したくもなる。
 カープにはアメリカで学んで帰って来たトレーナーもいたはず。彼は何をしているのだろう。付け焼刃で何の役にも立っていない、と言う可能性がまず考えられる。しかし別の可能性もある。例え理論がしっかりした人物がいても「上の人たち」が古いタイプだと何の効力も発揮できない、という可能性だ。私はそちらの方が高いような気もするのだが。

 カープの体質は古いのだ。

 有望な若手がことごとく故障で離脱するこの状況は、もはや首脳陣の采配以前の問題だろう。球団の体質が変わらない限り、広島に未来はない。ヤード跡地に新球場が出来たとき、広島にカープはなかった、と言う可能性も無視できない位はあると思う。
 身内とコネを排除し、抜本的な球団改革の断行をお願いしたい。
 旧き良き風潮を残しているカープ球団が私は好きなのだが、体質・思考まで旧いのは勘弁して欲しい。時代の最先端を行きながら、旧き良きカープを残していって欲しいものである。

 つまり結局何が言いたいのかと言うと、解析装置って二人が限度なのかどうか知りたいってこと。処理能力がおいつかんのかな。装置の限界なのか、運用する側の限界なのかが知りたい。
 見栄張らずにドミニカから早く撤退して、その分をスコアラー部門やトレーナー部門など裏方に廻して欲しいと思うのは私だけだろうか。まずは人材確保と組織再編だ。そして無名ではあるが有望な新人を育て、カープの黄金期を到来させる。広告部門も再編し、市民のみならず全国的な人気を不動のものにするための行動を起こすのだ。グッズもデザインがエレガントでトロピカルなものを増やし、日本いや世界を巻き込んだブームを巻き起こさせる。各界からの絶賛の嵐と洗脳的宣伝により収入は指数級数的な増大を見せ、カープ帝国が不動のものになったら、もはやバグ付きソフトを割高な値段で配布しても許されるようになっている。さらに球場の入場料など取らなくても良くなるのだ。入場料など財源としては微々たるものに過ぎなくなっているので、無料でも良いのではないかと言う議論が巻き起こり、連日満員の嵐である。そして先着順で入場させていたら一ヶ月前から入場ゲートでテントを張る者が現れ始め、大根に蘭の花咲き、つまり大混乱。そこから再びカープ球団への批判が高まり、皆は「こんなことをしていてどうする」と目が覚めカープバブルも弾け再建への道を閉ざしたカープは民事再生法の適用を申請して自己破産、その短い生涯をとじたのであった、って、ダメじゃんこれじゃ!

 途中までは非常にマジメに再建策を語り、巧くいきかけていたのに何故失敗に終わってしまったのだろう。不可解でならない。



8月29日

 この前、久しぶりに二人の友人と会った。彼らは私と同じく知的レベルが高く、常時この世界について思考していると言っても過言ではない。そんな三人が集まれば喋り通しとなるのは当然だ。徹夜で議論に耽ってしまった。内容は電子工学から心理学に至るまでバラエティに富んでおり、ナンパにおける第一声、エロゲー式ナンパ法の現実的使用は可能か、HotDogPressの内容は真実か否か、八丁左回りは是か非かなどについて激しく議論を戦わせたものである。
 しかしいくら高尚な話題を続けようとしても、三人はカープファン、それも熱烈なファンであるので自然と話は広島東洋カープの話となってしまう。上記に上げた本筋の話を逸脱し、球場での女性への声のかけ方、又その時のカープの勝敗と携帯番号ゲット確率の相互依存関係の話題になってしまうのだ。
 議論は白熱し、身振り手振りを交えての演説へと発展する。これだけの情熱を傾けられる趣味があることを、私は嬉しく思う。ただ残念なのは、ナンパ成功のサンプルデータがないため、そこで議論が終わってしまうということだ。そこからは仕方が無いので、広島東洋カープの現在過去未来についての話となる。
 投手の起用法、若手育成のためのスタメン方針へと変更するべきか否か、東出はカワイイのかカッコイイのかどちらなのか、そんな命題についてそれぞれが考えを述べるが、結局物別れに終わった。野球ファンが集まって議論をすると、大抵物別れに終わるものである。
 物事の捉え方は人それぞれ千差万別。野球ファン同士の議論とは、結論を出すことが目的なのではなく議論そのものが目的なのだから、これで良いのである。カープについてあれこれ話すのはとても楽しい。

「木村拓也はやっぱクソだよな、クソ。早く末永上げろって」
「へぇ、末永ってそんなに良いんだ」
「おうよ。打撃が良くてな、バットの使い方が柔らかくてセンスを感じるんだ。前田を思い出したよ」
「うーん、スゴイね。由宇で見たの?」
「いや、俺は見たことないけど、でも絶対今でもキムタクより活躍するよ」

 さすがにこう言うカープファンと話をすると、少し疲れるだろうけど。