●デイリーから

 6月11日に佐々岡が先発に転向したため、小林幹英の”1人ストッパー”となった。それまではどちらかが調子悪くても、カバーし合える面もあったが、今、チームが頼りにしているのは”幹英”ただ1人。責任は重いが、その分やり甲斐もある。

「(今までは)佐々岡さんがいたこともあり、精神的に楽と言うか、大きかった。1人? 深く考えないようにしている。1イニング1イニングを”抑えていこう”と言う気持ちだけでやっています」

 六月の不調はちょっとした気持ちの迷いが原因した。しかし一つの壁を乗り越え、また一つ大きくなった。先の札幌での巨人戦では8回2死2塁からマウンドに上がり、1回1/3を抑えた。抑えに転向してから走者を背負った場面で登板したのは初めてだったが、完璧に抑えて見せた。

「以前とは大きく違う。大事な局面での登板だけに、失敗は許されない。きっちり抑えてベンチに帰らないと…」

 ストッパーとしての責任感も強まり、体も”プロの水”に馴染んできた。登板間隔が開いたこともあったが、
「毎日でも投げたいくらい。(抑えとしての)調整法も自分なりに解るようになってきた」
 幹英は間違いなく信頼される”守護神”へ成長しつつある。

 五月下旬にメーカーに特別注文していた新グラブも届いた。グラブ内側のヒモの結び目を”縦とじ”のものから”横とじ”に変えてもらい、捕球しやすくなった。また「かんえい」と平仮名でネームを入れて貰った。「特に意味はないけど、タダの自己満足ですよ」と笑う。新しい商売道具を手にして意気込みも違う。

 チームは4カード連続で勝ち越している。「チームの調子が良いし、良い流れを止めたくない」と言い切る幹英。前半戦終了まで残り僅かだが、チームを首位戦線に押し上げる男、それが小林幹英である。