『カープDON!』黒田投手の回

井村「大野投手の引退試合の先発でしたけど、マジック10点灯の横浜と、また、特別な日であるという2つのプレッシャーの中での先発でしたが、どうでした?」
黒田「最初言われたときは嬉しいなと思ったんですけど、やっぱりいざその日が近づいてくるにつれて、プレッシャーを感じてきましたけど」
井村「自分のこれからのことも考えながら、違う重圧と戦うこと。これはマウンドに上がる身には余計なことも考えなければならないってことで、辛いこともそうとうあったと思うんですけど」
黒田「いや、どうですかねぇ…。お客さんも沢山入っておられたんで、その分気持ち良く投げれたってこともありましたけど」

井村「1勝目を上げたあの試合については、後でじっくり伺うとして…。シーズンの終わりにもなってキャンプの話をすんなって話もあると思うんですけど、沖縄での序盤ってのはホントに凄かったんですよね、黒田投手。しかし、ただ…若干キャンプでは調子を落とす部分もあると思うけど、あの校長を持続できなかった、故障してしまったというのは反省することも多かったですか」
黒田「ええ、そうですね。やっぱりシーズンオフの生活…、生活っていうか自主トレの間の調整の仕方ってのも勉強になりましたけど」
井村「2年目とはいえ、昨年とは違った意味での歯がゆい思いでの開幕、一軍登録前という事になるんですかね?」
黒田「ええ、そうですね。あの頃はホントに野球を見るのが辛くて、なかなか、そうですね、試合を観ることが出来なかったですけど」

キャンプ途中、右ヒジの故障で出遅れた黒田は序盤の開幕ダッシュに全く貢献できず、じつに初登板は6月20日の横浜戦。その後、中継ぎ登板が続いたモノの結果が出せず、本人にとっても苦しいシーズンとなりました。

井村「ゲームの中で自分がやるべきことは何と位置づけて、上がってきてたのでしょう?」
黒田「そうですねぇ。投げさせて貰える試合があれば、とりあえず全力で投げようと思って。先発、中継ぎとこだわりなく、マウンドに登れば一生懸命やろうと思ってましたけど」
井村「あの昨年の活躍を見てると、ストレートの速さと、フォークの落差が、黒田投手のセールスポイントかなと思いましたけど。自分でもそのイメージを変えて調整しなければならないということはあったんでしょうか?」
黒田「フォークのキレ自体が、昨年に比べて悪くなって…。まぁ、その点で配球の面でも苦しいことが多かったですけど」

井村「そして、今シーズンの初勝利を上げるに至った、あの横浜戦になるんですけど…。立ち上がりはどうしたことかなぁ…と、周りが見るのと本人と、どっちがそう思ったのかわからないですけど、ストライクが入りませんでしたね」
黒田「まぁ、元々立ち上がりが良くないピッチャーなんで、そんなには気にしなかったですけど…。ストレートの四球ってのは自分でも予想してなかったんで。知らないうちに固くなってたのかな、とは思いました」
井村「その後の立ち直りは早かったですね。ここは良しとしたいですね? 次々と名のあるバッターが出てきましたけど」
黒田「やっぱり1死ランナー3塁になりましたけど、かえって開き直れたのが良かったのかと思います」

井村「やはりこの試合でみるべきものと言えば、黒田投手のタイプのピッチャーとしてはキーになるんでしょうけど、真っ直ぐの威力の復活になるのではないかと」
黒田「そうですねぇ。表示的にはあんまり出てなかったと思うんですけど、やっぱり自分で投げてて、ある程度良い感触で投げれたってのがありますよね」
井村「それは故障が癒えたことの証明とみて良いんでしょうか。腕が振れたという事でしょうか?
黒田「えっと、良いと思うんですけど、それを続けなければ意味がないんで。2試合目にやっぱり駄目だった、では意味がないので、次が大事になってくると思うんですけど」

井村「2回にもピンチがありましたが、ここを抑えられたのも打ち取るボールがあったからこそしのげたと思うんですが?」
黒田「あの試合はフォークのすっぽ抜けがけっこうヒットにされてたんで、その分ストレートが走ってたんで、その分楽だったと思ってるんですけど」
井村「勝ちを意識している横浜がね、あの日の市民球場の独特の雰囲気に影響されたところもあると思うんですけど…7回を投げましたが、球数も少なくすみました(7回74球)。テンポがよかったというのもあるのでそうけど」
黒田「まぁ、そうですね。でも自分が、そんなにコントロールがまとまってる方ではないんで、それはボールに手を出して貰って助かった面があると思います」

井村「こういう時期になってからの1勝になりましたが、苦しい今シーズンの1勝であるだけに、これは大きな糧として秋以降に持ち込みたいですよね?」
黒田「そうですね。良い試合で良いピッチングが出来たので、それが一番自信になったと思います」

井村「大野さんの引退セレモニー、あのゲームで投げて、どういう気持ちで見つめましたか? 一緒にプレーした現役シーズンってのはわずか2シーズンでしたけど」
黒田「いやぁ…。ホント、自分が大野さんと接しさせて貰ったのは2シーズンしかなかったですけど、それまで長い間…そうですねぇ、苦しい思いもされてるというのがあったんで、大野さんが最後に投げてるのを見て、けっこう来る者がありましたけど」
井村「大野さんが22年の間に何度と無くぶつかってきた苦しさに比べれば、この2年目でぶつかった壁ってのは、案外このあとの野球人生を考えれば笑って済ませることになるかもしれませんね」
黒田「はい、そう…したいと思います」

井村「ま、チームの方針もあると思いますけど、黒田投手自身としては今年はこういう調整で来季を目指したいというのはありますか?」
黒田「体力面でのアップってのが一番だと思うんで、とくに下半身を中心として…。ま、体重を増やすってのも考えてるんで…」
井村「過酷な練習の上でそれをやるとなると、かなり調整の方法も考えないと…」
黒田「そうですねぇ…。でも、それだけ練習をすれば御飯とかもいっぱい食べられるんで、その辺はあまり心配してないんですけど。とりあえずオフの間に体重を増やしておけば、シーズンに入ってもそのスタミナが生きてくるのではと思ってます」

井村「是非、この背番号15番。黒田は去年苦しんだだけあって今年は違うよ、とファンに思わせて下さいね」