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『カープDON!』河野投手の回
井村「2年目にして一軍に上がって、デビューのゲーム、初先発のゲーム、どちらが印象に残るゲームでしたか?」
河野「やはりまずはデビューのゲーム、そして一軍の初先発のゲームです」
河野投手は、澤崎、黒田と同期入団。素材としては両大卒ルーキーに比べて遜色無い…と、高い評価を受けていました。
入団会見の時の河野のコメント
「自分の目の前にこうしてユニホームがあると、やっぱり、今から選手になるんだなぁ…と、そう思います」
まだあどけなさの残る此の会見から二年…早くも一軍への帯同を認められるくらい、その才能が開花しました。
一生の思い出となる初マウンドは8月19日、阪神に大差を付けられた後の3番手として登板しました。初登板の緊張からか、一塁へのベースカバーが遅れてひやりとする場面もありましたが、失点は許しませんでした。
しかし、初の先発マウンドとなった9月15日の甲子園では四球連発の大乱調で1回2/3でノックアウト。プロの洗礼を浴びました。
井村「やっぱり初先発ってのは、けっこうな重圧があったんでしょうね?」
河野「あります。やっぱり、お客さんが全然違うから、二軍と。それとまず緊張して…、圧倒されて」
井村「ははぁ、相手にのまれるよりも、球場の雰囲気に」
河野「はい、そうですね…」
井村「やっぱそれだけアマチュアでやってた頃、二軍でやってた時期…違いますか? そんだけの差はある」
河野「ありますね」
井村「次にチャンスを与えられたときは、今度こそという気があったと思うんだけど、今秋の巨人戦にマウンドに上がりましたね」
前回は失敗してしまった先発のマウンド。同じ事を繰り返していては、チャンスを掴めず、信頼を得ることもできなくなります。地元で、しかも巨人戦…重圧は倍以上ものしかかるこの場面…。
1回の立ち上がりは引け目の変化球で巨人打線に会心の当たりを許さず、3人で抑えます。
ところが2回、河野の弱点がいきなり顔を覗かせてしまいます…。
井村「2回の最初に出した四球からヒットが続きました。あの連続四球を出してしまったあの試合が頭をよぎりましたか?」
河野「はい、一瞬そのことが思いうかん…で、切り替えて、ど真ん中に投げようって気持ちでいって…3点とられてしまいました」
井村「あれは自責という意味では1になりました。でも、まぁ松井選手に決め球、あと3回の川相に対しての投球、この辺り低めの変化球に見るものがあったと我々は思ったんですけど、本人としてはどうでしたか? ああいう名のあるバッターを仕留めたボールに対しては」
河野「ああ…。思うとおりに球が行ってくれて…。アレには満足してますけど」
5回を投げて自責点は1。連打であったことを差し引いても許したヒットはわずかに2…。大器の片鱗を伺わせるには十分な内容でした。
川端投手コーチのお話
「非凡なもんもってますし、バッターを抑えるという、向かっていく気持ちがあるピッチャーで…おとなしそうに見えて悔しさをうちに込めてるんでしょう。
若いピッチャーにありがちなんですけど、河野にしてもこないだの阪神戦、巨人戦と…ヒットを打たれてないのに四球でランナーを出して、その後ヒットで大量点というところがありますね。そこまでコントロールの悪いピッチャーじゃないと思うんですけどね。ブルペンではね…。本来のブルペンでの投球が、マウンドで、一軍の観衆の前で、そのレベルの中で自分本来の投球が出来てないのは事実ですけどね。
あそこへ落ちるカーブとかスライダー、フォーク、良い物を持ってるんですけどね。アレをもっと投げてくれればストレートも生きてきますし、変化球も種類が多いモノですから幅広いピッチングが出来ると思うんですけどね」
井村「河野くん自身はストレートで推していくタイプ、決め球の変化球で勝負する投手、どっちを見て欲しいと?」
河野「…………押していく方を…見て欲しいんですけど。ボクはそんな球も、そんな速いもんじゃないんですけど。回転で…そのバッターのバットを、球の回転で逸らすかって感じで」
井村「と言うことはそれが出来てきたと…結局勝ち星には結びつきませんでしたが、それが感じられた大事なゲームでしたね」
河野「そうですね、はい」
井村「シーズンも終盤で、残り試合も僅かになりましたが、秋以降…このシーズンの経験を活かしてやっていかなきゃいけませんね。どういう風に考えてますか?」
河野「色々経験をつませてもらってますから…。それを来年にどう活かすか…ね。一軍に残って頑張っていきたいなと思ってますけど…」
川端「体は大きいんですけど…。大きく見えても、本質的な体の体力強化ってのが必要なんで…。ああ大きく見えても、ベテランの選手に比べて基礎体力が劣っているって感じです。秋のキャンプはとにかく体力強化が先決ではないでしょうかね」
井村「どういうピッチャーになりたいと思っていますか? ファンには名前は覚えて貰えたと思いますよ、今季でね」
河野「あ、はい、そうですね…。とにかく下半身が出来てないんで…。川端さんもそう思ってると思うんで、やっぱり、とりあえず走り込まなきゃいけないと、下半身強化をしたいと思います」
井村「走るのは…基礎となると思うんですけど、好きな方ですか?」
河野「………そうですねぇ。ハッキリ言って、ボクは…好きな方じゃないんですけどぉ」
井村「好きなピッチャーはいないですね、あまり」
河野「いないと思うんですけど。自分のためですからねぇ。イヤでも、それを好きになっていくように…やろうと思うんで」
井村「チャンスはグランドに落ちてて…、そして経験を積んでくると今度は、プロの世界はグランドにお金が落ちてると言われてますんで、それを実感できるようにしていきましょうよっ」
河野「はい…そうですね」
井村「若いんだから、可能性も十分。そして、期待を抱かしてくれる選手に、なってください」
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